米国への渡航関係者の準備

このページで参照された必要なすべてのフォームと申込書は、ダウンロード ページで取得できます。

ビザについて

米国に遠征される方はビザの取得は不要です。ESTAの登録のみで米国に入国できます。料金は21米ドルです。こちらのサイト「https://esta.cbp.dhs.gov/esta/」には日本語の案内もあります。

  • ESTAでの入国は90日有効です。また、一度申請をして認可された場合、同じESTAは2年間有効ですので、有効期間中は何度でもご利用いただけます。

  • 遠征する競馬場は、遠征する関係者に向けて渡米目的とそのためにESTAの規定とおりに手続きをしている旨を明記した手紙を発行します。その手紙は渡米する際に持参していただき、米国に入国する際、審査官に質問された際に提出してください。

  • 外国の馬に騎乗する予定の騎手、または賞金を日本の銀行口座に直接振り込みたい場合は、B1/B2 ビザと納税者番号が必要です。

人間の補助金と経費

一部の競馬場では航空券やホテルの補助金を提供しています。 競馬場のほとんどはホテルの部屋の予約に役立ちますが、航空券の購入やレンタカーの予約はお客様ご自身の責任となります。

人経費補助金として特定の現金金額が合意された場合、馬主は発生した費用すべてを支払わなければなりませんが、レース後にそれらの費用のための一時金が送金されます。 この現金金額はたぶんすべての経費をカバーするものではなく、馬主が負担する経済的負担を軽減するのにのみ役立つことに注意してください。

各種免許申請

米国で競走馬を出走させるにあたり、馬主、調教師、厩舎スタッフ等は、出走させる各州ごとに然るべきライセンスを申請・取得する必要があります。また、記入することとなる申請書、納付する申請料も、州ごとに異なります。

各種ライセンスの内で最も煩雑な手続きを要するのが、指紋認証カード(Fingerprint Card)の取得です。遠征馬が属する陣営の各人は、各州ごとに2通の申請書を提出することとなります。馬主は、自身が現地に赴いて観戦する場合に限り、出走日に先立ち、出走競馬場にて指紋認証カードの申請が可能です。なお、指紋認証カードの有効期限は通常5年間です。また、ケンタッキー州では、全米で唯一、同カードの取得が不要です。

  • ほとんどの州では、複数のライセンスが必要になる場合があります。 調教で競走馬を乗る希望する調教師も、エクササイズ ライダーの免許が必要です。 調教助手は、通常、エクササイズ ライダー免許のみで大丈夫です。 ただし、馬の鞍付けを手伝う予定の場合は、アシスタントトレーナーの免許も必要です。

  • 多くの免許は1-3年有効期間があります。中には、1年経っていなくても次の生誕日に期限が切れてしまうものもあります。競馬施行団体が決めた特定の日に有効期限を迎えるものもありますので、複数回利用されたい場合は有効期限がいつまでなのかを必ず確認してください。

  • レースが終わってからも、取得された免許は複数年有効のものもありますので必ず保管しておいてください。有効期限内であれば再利用していただけますし、期限が切れてしまっても再申請する際に一度取得している免許があれば手続きが迅速に進む場合があります。

  • アメリカで1レース以上に出走を予定している馬主は、National Racing Compact(ナショナル・レーシング・コンパクト - NRC)経由での申請をおすすめします。こちらはアメリカ全土で適応される申請で、指紋摂取や書類の提出も一度で済みます。出走する州ごとで手数料は発生しますが、NRCの申請料は$225です。

    • 1回を申し込んでNRCの簡単申し込みサービスの有効期限は3年間です。

    • 郵送料が別途$40かかります。

    • 州の免許証の料はいつも別です。

  • (同)まるがいレーシングが免許申請される方を個別に訪問し、指紋を取得させていただくことも可能です。

  • 免許申請の補足に必要な書類

    • 皆のパスポートの顔写真ページのスキャン(コピー)

    • 皆のESTA申請受理のコピー

    • JRAの調教師および騎手クリアランス(JRA発行)

      •  調教師および騎手もJRAでの最後の出走・騎乗後にクリアランスを発行してもらってください。なお、こちらは(同)まるがいレーシングがJRAのニューヨーク駐在事務所を通じて取得します。

      • 助手はアシスタントトレーナーの免許は必要の場合、JRAのクリアランスも要ります。

    • 労働者災害保険 (Certificate of Workman’s Compensation Insurance) 調教師に代わって(同)まるがいレーシングが調達します。

  • 競馬に臨場される各人は、各州のライセンスオフィスに赴きライセンスカードと通行証 (Track Pass) を取得することが義務付けられています。

    • 臨場を伴わない場合には上記の限りではありませんが、レースの発走までには必要な書類が提出済みである必要があります。

免許発行手数料

現金または郵便為替にて支払わなければいけない手数料に関しては、(同)まるがいレーシングが申請時に立て替えて支払っておきます。日本に帰国次第、(同)まるがいレーシングから請求書をお送りします。

労働者災害保険

アメリカ国内の競馬場で執務する厩舎スタッフは、労働者災害保険(Workmans’ Compensation Insurance)に加入しなければなりません。これはどの競馬場でも適用されるルールです。$800~$1500ぐらいかかります。手続き完了までには数週間を要しますので、遠征が決定次第、加入プロセスを開始してください。

  • (同)まるがいレーシング、または輸送会社に保険の手配を依頼することも可能です。費用については弊社が事前に建て替え、後日、関係各位に請求いたします。

  • 当初の遠征を超えて米国での滞在を延長する場合は、さらに 1 か月分の保険料を支払う必要があります。

  • フロリダ州の競馬場はどのような保険でもケガの保険として使用できます。

  • ニューヨーク州とカリフォルニア州の競馬場は全ての攻馬手を自動的に「騎手保険」に加入させるため、彼らの保険は追加で入る必要はありません。調教もつける助手1名のみで現地滞在する場合は、「騎手保険」に加入させられますので、それでカバーされます。しかし、馬の世話をする厩務員やレーシングマネージャーがいる場合、調教師は彼らの分の労働者災害保険加入が義務付けられています。

  • 一部の競馬場、たとえばケンタッキー州では、一般賠償責任保険も必要です。 これには500~800ドルかかります。

  • 東海岸の競馬場の厩舎スタッフ労働者災害保険に関する問い合わせは以下の通りです。

    • 申請する際に以下の情報が求められます。

      • マイナンバー

      • 調教師のパスポートのコピー(スキャン)

      • 厩舎の住所

      • 保険に加入するスタッフ人数

      • 保険に加入するスタッフのおおまかな月収

      • 米国への入国・出国予定日

    • 保険代金はクレジットカードでの支払いも可能です(また、(同)まるがいレーシングが立て替えて支払っておくことも可能です)

米国の源泉所得税

税金はどこの国でも複雑なもので、特に競馬となるとさらに手続きが煩雑になるイメージがありますが、以下に挙げる情報を把握していただくとアメリカでの税金対策はそこまで威圧感を感じるものではなくなると思います。以下の手順を追っていただければ、アメリカで獲得した賞金がそのまま日本の口座に振り込まれます。

  • W8-BEN(個人馬主)またはW8-BEN-E(法人馬主)の税金控除フォームを提出してください。この書類を提出すれば、あなたの賞金から主催者が30%の源泉所得税を引くことはありません。

  • このフォームは1レース分にのみ有効です。

  • もしレースでの獲得賞金がなく、別の競馬場で出走することになった場合は、同じ書類を次の競馬場に提出して使っていただけます。

  • NYRAだけが例外で、獲得賞金の有無に関らず同じフォームの再利用は受け付けません。

  • アメリカの納税者番号(Tax ID)を既にお持ちの馬主もいるかと思います。お持ちの場合は、W9申請書に記載して提出してください。

  • 納税者番号をお持ちでない場合、アメリカを拠点とする会社を一つ作っていただき、それにより納税者番号が取得できます。

    • 会社を設立するとなると複雑に聞こえるかもしれませんが、アメリカ国内で有限会社または法人組織を作るのは非常に簡単です。ケンタッキー州在住の会計士がいますので、連絡をして必要な手続きを済ませてもらい納税者番号を取得できます。申請には以下が必要となります。

      • 設立する組織の名称(会社名)

      • 馬主のパスポートコピー

      • 必要書類にサイン

      • 初期の設定にかかる経費は約$1,500

    • 翌年4月に会計士があなたに代わって確定申告してくれます(経費約$1,500)

      • アメリカ遠征にかかった全ての経費(レシート)を会計士に渡してください。

        • 馬の輸送、渡航費、ホテル代、レンタカー代、出走料、治療費、リードポニーのレンタル代、餌代、食費、厩舎スタッフの給料・手当、調教師に支払った賞金、厩務員・騎手の人件費、日本を出発する前および帰国した後にかかる経費など遠征にかかった全ての経費が控除されます。

      • 平均所得税率は15%ですが、獲得した賞金額によっては15-21%になることもあります。上記の方法で経費として控除すれば所得税率を下げることができます。

      • 4月以降、アメリカ政府に納める税金があればその旨連絡がきます。馬主がご自身で支払うこともできますが、会計士に支払って代理で処理してもらうことも可能です。

    • 確定申告と納税が終了したら、設立した会社は閉鎖することもできます。会計士が全ての必要手続きをしてくれます。その事務手数料が毎年約$1,500かかります。

    • アメリカで頻繁に出走する予定があれば、設立した法人はそのまま維持しておくのも良いかもしれません。ただし、収入がない年でも会計士は確定申告をする義務があり、その事務手数料が毎年約$1,500かかります。

      • 法人を存続させた場合、アメリカに数年遠征しなかったとしても毎年確定申告はしなければなりません。収入がない場合は納税するものはありませんが、諸手続きをする会計士に支払う経費は発生します。毎年の春に会計資料だけを払います。$800ぐらいかかります。

  • 税金対策に必要な書類一式は(同)まるがいレーシングが提供します。また、米法人を設立されたい場合は、米国在住の会計士をご紹介します。

  • 企業登録情報とW9申請書はレースの前までに必ず競馬場に提出してください。これにより獲得した賞金から税金が引かれることはありません。

  • (同)まるがいレーシングは賞金の送金が円滑に進むために必要な書類を準備し、送金に関するリクエスト等ありましたら承ります。また、あなたのホースマンズアカウントの連帯保証人として(同)まるがいレーシングを記載させていただき、よりスムーズに、迅速に賞金振込の手続きを進めさせていただきます。

賞金

レースやイベントにより多少の違いは存在するものの、上位5着馬までには、総賞金に対して概ね「60%-20%-10%-6%-2%」の比率で賞金が支払われます。なお、個別の賞金配分スキームについては、各レース・イベントに特化したそれぞれのページを参照してください。 

なお、米国における調教師の取り分は、着順に関係なく得た賞金の10%です。騎手に対しての進上金は、1着となった場合は得た賞金の10%、2着と3着ではいずれも5%です。4着以下に終わった場合には数百ドルの騎乗料を支払うこととなります。

遠征馬の馬主の方々は、「書類ダウンロード」ページから取得可能な「賞金の振込情報フォーム」に記入・署名してください。

日本の騎手と調教師が 1 つのレースにのみ参加する場合、W8BEN 免税と振り込みの手配が可能です。 騎手が複数の馬に乗る場合、アメリカの納税者番号が必要になるか、馬主が日本で支払う必要があります。 調教師が同じ州で複数の馬またはレースを複数回出走している場合、納税者番号が必要になるか、馬主に日本で支払いをしてもらう必要があります。

騎手か調教師が賞金を米国から直接受け取りたい場合は、「書類ダウンロード」ページにあるフォームに記入してください。 完成後、(同)まるがいレーシングまでお送りください。 騎手か調教師が賞金を直接送金したいが納税者番号が必要な場合は、前の章で説明した方法で作成する必要があります。

アメリカの税金が複雑なので、(同)まるがいレーシングのおすすめ、レースでの獲得した賞金は全て合算したものが馬主の口座に一度振り込まれ、そこから調教師、騎手に分配していただく形になります。こうすることで、調教師、騎手は米国での収入に対する税金を払わずに済みます。

* 外国人騎手を起用した場合、彼らの獲得賞金は競馬場が騎手に直接へ送ります。引き落とし後に、残額が登録された馬主口座に振り込まれます。

出馬登録料(エントリーフィー)& 出走料(スターティングフィー)

  • 競馬場によって言葉はちょっと違います。出走登録料はPre-Entry Feeなら出走料がEntry Feeになります。出走登録料はEntry Feeなら出走料がStarter Feeになります。予備登録料はNomination Feeです。

  • 後で獲得した賞金から徴収されます。 レースに出馬する予定がある場合は、レース近くに出走料を海外送金するときに予備登録料を含めることができます。

  • 通常、出走登録料は出馬投票の朝(競馬当日の3-4日前)が締め切りです。出走料は競馬当日の朝が締め切りです。国際送金には数日かかる場合がありますので、出馬登録料と出走料は期日に余裕をもって送金の手続きをしてください。

  • 出馬登録締め切り前に出走を取り消した場合は、登録料の全額が返還されます。

  • 通常、出馬登録締め切り後に出走を取り消した場合、出馬登録料は返還されませんが、出走料は全額返還されます。

  • その時々のケースにもよりますが、獣医師による診断書があり、「補欠馬」がいて抜けた枠を埋めてくれた場合は登録料の一部が返還されることもあります。

  • 取り消した場合、(同)まるがいレーシングは登録料の全額返還に全力で努めますが、最終的には主催者が判断するものですので確約はできません。

  • 登録料等の電信送金時には、レースでの獲得賞金額がゼロである場合に備えて(獲得額がある場合には天引き)、競走後に発生する(可能性のある)費用も同時に送金されることをお勧めします。なお、これら「事後費用」には、騎手に対する騎乗手当(4着以下に終わった場合)、慈善事業への寄付金(州によっては義務)、騎手用保険の保険料負担(カリフォルニア州)等が挙げられます。

    • NYRA (ニューヨーク州競馬協会):騎乗手当140米ドル / 寄付金10米ドル

    • メリーランド州:騎乗手当100米ドル

    • カリフォルニア州:騎乗手当254米ドル / 保険料162米ドル (1走毎)

    • ケンタッキー州:

      • 騎乗手当 (総賞金100万米ドル以上の競走):500米ドル

      • 騎乗手当 (総賞金10万米ドル以上の競走):125米ドル

      • 寄付金5米ドル

各種パス、観戦席について

競馬当日に必要となるチケット、パス、また厩舎へのパスが何枚必要かを(同)まるがいレーシングにお知らせください。リクエスト通りに確保できない可能性もありますし、全てのチケット、パスが無償で提供できない場合もあります。

  • 検疫厩舎および厩舎にアクセスが必要な方のリストをお知らせください。

  • 競馬当日の駐車場パス、また厩舎の駐車場パスがそれぞれ何枚必要かもお知らせください。

  • 競馬当日に必要となる観戦チケットの枚数をお知らせください。

    • 競馬場によっては入場料込での観戦チケットを提供します。また、競馬場によっては規定の枚数を超えた場合でも、無償で観戦チケットを支給するところもあります(ただし、多くの場合、規定数を超えた分は自己負担となります)。

    • イベント等での飲み物は別会計となっているケースが多いです(各自で精算)。

  • 競馬当日に必要となるパドックパスの枚数をお知らせください。

  • ブリーダーズカップやケンタッキーダービーなどのビッグレースに出走される関係者は、なるべく早い段階で渡航の手続きを行ってください。

    • (同)まるがいレーシングから「ホテル予約申請」の書類をお送りします。もし、競馬場側が航空券も負担する場合は、同じ書類にご希望のフライト(日時)を記入していただける欄を作っておきます。

    • 多くの競馬場は、ご希望の日数を伝えれば代理でホテル予約をしてくれます。レースによっては馬主、調教師、騎手の宿泊代を全額または一部補助する場合がありますので、各レースの遠征補助内容をご確認ください。

  • 空港でお迎えできるためにも、渡航日程が決まりましたら(同)まるがいレーシングにお知らせください(直前で変更があった場合はあわせてお知らせください)。

イベント

ブリーダーズカップやケンタッキーダービーなど規模の大きいレースは、競馬当該週に各種イベント(催し)があります(パーティ、夕食会、枠順抽選会など)。これらを一覧にしたものをお渡ししますので、どのイベントに何人でご参加希望かをお知らせください(イベントによってはチケットに枚数の制限があるため、なるべく早めにお知らせください)。

ギフトやグーズ

ブリーダーズ カップとケンタッキー ダービーでは、馬主と調教師に無料のギフト バッグが贈られます。 特別注文で馬名が書いてるオーダーメイドのジャケットと帽子をご用意しています。 ブリーダーズ カップでは、馬主、調教師、生産者に無料の馬名が書いてるパーソナライズされた帽子の箱が提供されます。 他の主要なレースでも、参加者に何らかの贈り物が提供される場合があります。

Wi-Fi

米国の厩舎では、Wi-Fi が利用できないことがよくあります。 日本を出発する前に、レンタルwifiデバイスを入手することを検討する必要があります。

契約がないSIMカードは、Best Buy、Walmart、Target などの店舗で簡単に購入できます。 設定はオンラインで簡単に行えます。 それらは手頃な価格であり、時間の経過とともにより多くのデータを追加できます. これらのSIMカードのいずれかを使用できるようにするには、SIMロックが解除された電話が必要です. 携帯電話会社の契約を通じて購入したすべての電話は、通常、SIMロックされています。 電話を 2 年以上使用している場合は、日本の携帯電話会社が電話のロックを解除する必要があります。 使用しなくなった古い電話をロック解除できる場合は、レンタル wifi デバイスと同様に使用できますが、はるかに安価になるため、これは優れたオプションです。

古い携帯電話をお持ちでない場合は、(同)まるがいレーシングで借りて可能な携帯電話をいくつかご用意しています。 先着順です。

チップ

アメリカでは、バーやレストランではチップが必要です。 署名した領収書に合計の18-20%を追加してください。 大規模なグループが一緒に食事をしていて、領収書に「Gratuity」と書かれている場合は、チップが自動的に追加されています。 これは、6 人以上が一緒に食事をしている場合にのみ発生する可能性があります。

ホテルのハウスキーピングにチップを渡すこともお勧めします。 1 泊2-5ドルをお勧めします。 部屋を毎日掃除してもらえない場合は、サービスをリクエストした日だけチップを渡しても問題ありません。 チップは清掃担当者向けであるというメモを残しておく必要があります。メモを残さないと、泥棒だと非難されたくないので、お金を取らないかもしれません。 私は通常、チェックアウト時に「Thank You」というメモを残してチップを残します。